成城中学校高等学校-学校インタビュー

成城-学校インタビュー

四谷進学会プロ家庭教師センター(以下、四谷):今回は、成城中学校高等学校で入試広報室長を務めていらっしゃる宮本八太郎先生にお話しを伺います。どうぞよろしくお願いいたします。

宮本:よろしくお願いします。

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四谷:まず、成城の教育についてお伺いできますでしょうか。

宮本:本校は今年で133年目を迎える伝統校です。創設当時は陸軍士官学校の予備学校としてスタートしました。もちろん今は違います。ただ当時から、伝統的に男子教育をとおして、その時代に合わせた人間力の高いリーダーを育成するということを掲げ、教育を行っています。本校が目指す人間像を表しているのが校章です。本校の校章は三光星と呼ばれ、「知」「仁」「勇」と三つの力を表しています。「知」は確かな知識・教養、「仁」は思いやり・チームワークの心、「勇」は勇気・果敢に挑戦するチャレンジ精神を意味しています。この三つの力を兼ね備えた人間力の高いリーダーの育成を目標としています。加えて、校訓や「学習十五則」という様々な教えもあります。「学習十五則」には、学習の要諦をまとめたもので、学習習慣の重要性、時間の使い方、理解のメカニズム、課題解決学習などを書いています。その中で特に重要視しているのが、「自学自習」です。「常に自ら学習する習慣を作るは既に得たる知識よりも、其価値遥に大なり」という言葉で、一番最初に謳われており、自分から学んでいく習慣を作ることが何よりも大事だということを説いています。これは、校訓の1つにも掲げられています。自学自習の精神を養い、自ら果敢に知識を掴み取り、チャレンジしていく心を大事に育てていきたいと考えています。これからはグローバル時代を迎え、リーダーとなるべく人は、国境なき世界を舞台としての活躍が期待されています。近年はその点を意識して教育に取り組んでいます。

四谷:具体的な取り組みの中はいかがでしょうか?

宮本:2013年度から栗原校長が就任しまして、そのタイミングで、グローバル化に対応するということで、「成城版エンパワーメント・プログラム」というプログラムを開始しました。

エンパワーメント・プログラム

これは国内語学研修という形なのですが、カリフォルニア大学の学生を本校に招き、本校の生徒5人に対して、学生1人ずつついてもらい、議論・企画・発表をすべて英語で行います。中3~高2の希望者対象で、夏休みの5日間、1日6時間行います。このプログラムの真の目的は、自己確立・自己発信であり、「エンパワーメント」にはそのような意味があります。英語はそのためのツールであると考えています。海外の学生と触れ合い、学習していく中で、自己理解・多文化理解を促しながら展開するプログラムです。この期間は、カリフォルニア大学の学生は本校の生徒宅にホームステイしますので、より身近に感じることができます。海外研修も一昨年から開始していますが、その前段階でのプログラムという位置づけになります。海外研修についても、ただ海外に行けばいいというものではありません。国境がないという状態の中でいかに自己を確立し発信していくかが大事と考えます。それを分かってもらいたいのです。そのような点では、自分が海外に行くのでなく、海外の方を招いても変わらないと考えています。

四谷:「成城版エンパワーメント・プログラム」生徒が変わった点はありますか?

宮本:プログラムの1日目は、カリフォルニア大学の学生が何と言ったのかも、なかなか理解出来ず、生徒たちも辞書片手に冷や汗をかいていました。しかし、カリフォルニア大生の姿勢に感化され、プログラムの5日間で目の色が変わりました。自分をこれだけ表現できることが分かり、自信にもなるので、日に日に顔つきも変わってきました。1日目は、すぐに先生を頼ってきていましたが、最終日はカリフォルニア大学の学生と仲良くなり、自分の言葉でコミュニケーションを取っていたのは印象的でした。短期間でも成長が見られたと思っています。そのプログラムに参加した生徒たちは、その後もSNSで交流を続けたり、翌年にカリフォルニア大学を訪ねに行った生徒もいるほどです。プログラムを実施した5日間で、国境の壁が取り払われたように感じました。

四谷:短期間でも生徒の成長が感じられるプログラムですね。

宮本:そうですね。この点は、「自学自習」の観点からも本校の特色だと思っています。校訓では「自学自習」以外にも「質実剛健」「敬愛親和」「自治自立」を掲げています。

「質実剛健」は、飾り気はないけど逞しいということを意味しています。本校は、あまり派手ではないかもしれません。しかし、生徒一人一人が内に秘めた逞しさを持っています。それを、何かしらの形で発揮できるようにしてあげたいと考えています。そのため、生徒がやってみたいということに対しては、様々なところでバックアップしています。本校は、やりたい事ができる学校だと思います。

「敬愛親和」は、校章の「仁」と同様で相手に対し、思いやりを持つということです。男子校の中で、一人ひとりは大人しい生徒も多いですが、それぞれが思いやり持っています。特に、部活の先輩・後輩の関係性を見ているとそれを感じます。卒業してからもOBが学校によく来て、後輩を気にかけているのが分かります。そういった点では、仲間がたくさん作れる学校ともいえると思います。

「自治自律」は、「自学自習」の考えを規律の面でも実践せよということです。学習面でも、規律面でも、手取り足取り指導はしません。例えば、校則も厳しく書かれていなません。モラルやマナーについては、その都度、注意をして考えさせるということを実践しています。自分で考え、応用を利かせるように理解させるということを意識しています。

四谷:力を入れている科目などはありますか?

宮本:アクティブラーニングが近年、話題になっていますが、本校も様々なところで実践しています。大事にしているのは、積極的なアウトプットです。「エンパワーメント・プログラム」もそうですが、各科目の授業時においても、知識を得るだけでなく、自分の中で消化し、人に伝える、表現することが重要だと考えています。具体的な例として、ポスター発表があります。には、中学1年次には、理科において、夏休みに自分が気になる生物について調べて、1枚のポスターにして発表させています。また社会のほうでは、中学1~2年次に、「私たちの身のまわりの環境地図作品展」に参加しています。

身のまわりの環境地図

自分の身のまわりを地図に起こし、地図から分かる問題点や地域の事を理解し、発表させています。これは、北海道旭川市が中心となって開催されているもので、全国から応募があるのですが、その中で今年度は学校奨励賞をいただきました。この中1~中2で学んだことを使い、中学3年次に研究を行っています。ここで特に意識しているのは、自分の言葉で表現するということです。また、人に正確に物事を伝えるためには、自分自身がまず理解を深めなければならないということも理解させています。卒業研究は、テーマ決めから、指導教員とのマッチングを行い、年間を通して完成させます。部活で自分の技術を上げたい生徒は、そういう部分を研究していくことも認めています。それぞれが興味を持って、研究に臨むので、探究心も養われる内容になっています。

また、本校の特色の一つとして、「単元別先取り授業」も実施しています。中高一貫校ですので、教科書を早めに進めています。ただし、単純に教科書を順番に終わらせているわけではありません。例えば数学では、学習指導要領では、一つ文字式の次数が増えると、次の学年というような切り方があったりします。本校では、その学習した単元については、学年を超えて学習するようにしています。授業進度を速めるだけの「詰め込み型先取り授業」は、落ちこぼれを生む危険性があります。本校の「単元別先取り授業」は、中学1年次から、授業の単元ごとに、生徒の理解力に応じて高等学校の学習内容を取り込んでいますので、無理なく効率よい学習を実現しています。

四谷:進路指導は、どのように行っていますか?

宮本:文理選択は高2からで、高3では文理それぞれで国公立受験型、私立受験型で分かれ、計4コースとなります。成績でクラスを分けることはしていません。全て希望制になります。そのため、クラス内に様々な学力の生徒がいることになります。オールマイティに成績の良い生徒もいれば、特定の教科だけ物凄く成績のいい生徒もいます。それぞれが違うので、お互い刺激になり、切磋琢磨しやすい環境といえます。

また本校では、6年間を3つの期に分けています。

中学1~2年生は、学習習慣の形成を意識した「基礎学力養成期」と定めています。中学進学後の学習を、今までの「教わる」姿勢から。「自ら学ぶ」姿勢へと転換するよう意識しています。日常的に宿題や小テストを課して、自宅学習を促しています。

次に中学3~高校1年生は、「進路決定期」としています。卒業研究や職業体験を行い、自分のやりたい事を考えさせることを意識しています。そして、世界にはどんな仕事があるのかも示して、興味を持たせるようにしています。高1の夏休みの宿題では、「未来の履歴書」というものを作成しています。自分が大学4年生だと想定し、希望する就職先に架空の履歴書を書くという内容です。まだ文理選択をする前の時期であるため、イメージが持てない生徒も多いです。実際に、記入した会社に入社するためには、どこの大学、どんな学部にいた方が良いのかを逆算して考えるようにしています。どんな資格を持っていると有利かなどを考えさ、現在、自分に何が必要かを理解させるようにしています。少し先の未来は考えることもありますが、その先を見せることが大きな目的です。

高校2~3年生は、「実力完成期」としています。難関大学合格を目指して、本格的に受験体制に入ります。具体的に受験大学の併願戦略なども行っています。長期休業中の進学講習も分野を絞った多数の講座が開設され、大学受験に的を絞った実践的な演習に取り組むとともに、2年間で7回の全国模試も受験しています。卒業生の体験談を聞いたりして、具体的な志望大学・志望学部を選択できるようサポートしています。

四谷:進路選択にも先生方が密に関わっているのですね。

宮本:そうです。本校は教員と生徒の距離が近い学校だと思っています。そして、新校舎が昨年1月に完成したので、生徒がより過ごしやすい場所になりました。文武両道を向上させるための新校舎という位置づけですので、勉強施設や運動施設を拡充しました。勉強施設としては、自習室「自修館」を作りました。

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70席ある私語厳禁の空間で、同じフロアに職員室もあるため、勉強していて分からないことがあれば、すぐに質問しにいけるようになっています。また隣の進路指導室には、放課後にチューターも常駐していますので、そこで質問することもできます。

体育施設としては、都心としては広いグラウンド、バスケットボールコートが2面とれる広い体育館をすでに備えていましたが、それに加えて新校舎ではサブグラウンドと地下の体育室を新設しました。また、グラウンドも人工芝にしたため、より運動しやすくなり、全体として体育や部活動の幅も広がっています。ぜひ見学に来ていただければと思います。

四谷:今後、受験を考えている方へメッセージをお願い致します。

宮本:本校は、生徒一人ひとりはおとなしい子が多いかもしれません。しかし、グループで集まると賑やかになりますし、様々な趣味をもった生徒もいますので、それぞれが自分の居場所を見つけられる学校だと感じています。生徒が、伸び伸びとすごせる校風です。何事にも好奇心を持ってやってみようと思える子には最適な場所だと思っています。好奇心を持っていれば、それをバックアップしてくれる環境が整っています。本校へ入学した際には、是非頼ってきてほしいと思います。

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海外研修

海外研修については、平成27年度からオーストラリアと台湾への研修を開始しました。自分の自己実現、自己発信を一番の目的としています。オーストラリア研修の立ち上げにおいては、本校とクィーンズランド州政府とが連携し、完全オリジナルプログラムで12日間の研修を組みました。州のスポーツセンターに1泊し、泳いだり、体を使ってチームビルディングなどのリーダーシップ研修を実施しています。すべて英語で説明を受けて、ミッションを解決していくことで、英語力だけでなく、行動力も身につけるようにしています。その後は、ひとり1家庭のホームステイをしながら、現地の中高一貫校に通学します。現地の生徒と一緒になって授業を受けるかたわら、最先端の医療研究所に行き、遺伝子組み換えに関わる実験などにも参加しました。研究者と同じ器具を使用し、実験体験をさせてもらったり、クィーンズランド大学に行って、大学生とキャンパスツアーを行い、教授の講義を聞いたりと充実した研修内容となっています。

臨海学校

文武両道の精神から、体を鍛える伝統行事で、90年を超える歴史があります。中学1年生の夏休みの行事なのですが、この行事には「補助員」として選抜された高校2年生も参加します。「補助員」は、泳ぎの指導の補助だけでなく、船の出し入れや、ブイの設置など様々な業務をこなします。中学1年生の命を守り、彼らの思い出深い臨海学校を届けるべく、力強く働く補助員の姿は、中学1年生の憧れの存在となっています。高校2年生には、リーダー教育にもなっています。補助員の生徒の協力もあり、今まで無事故で毎年実施できています。

部活動

加入率は、中学では9割強、高校では6割強です。加入していない生徒の中は、生徒会活動に専念したいためにあえて加入しないという生徒もいます。部活動は人数によって異なりますが、中高一緒にやっている部活も多いです。部活動はそれぞれ個性があり、週7日で練習する部もあれば、週1日の部もあります。週1の運動部は他の文化部と兼部ができるため、選びがいもあるといえます。運動部では、陸上部や自転車競技部、相撲部などが関東大会に出場しています。文化部では囲碁部や速記部などが関東大会や全国大会に出場しています。その他、山岳部は雪山登山をしたり、吹奏楽部や鉄道研究部なども人気の部活です。特に鉄道研究部は、文化祭時にはジオラマを作り、お客様を集めています。

大学入試結果(平成28年卒)

☆国公立大学
東京大学1名(現役1名)
東京工業大学4名(現役4名)
北海道大学2名(現役2名)
東京農工大学2名(現役2名)
東京学芸大学1名(現役1名)
東京外国語大学2名(現役2名)
東京海洋大学6名(現役5名)
電気通信大学3名(現役2名)
埼玉大学1名(現役1名)
千葉大学2名(現役2名)
横浜国立大学4名(現役4名)
首都大学東京2名(現役2名)など

☆私立大学
早稲田大学32名(現役25名)
慶應義塾大学19名(現役14名)
上智大学22名(現役15名)
東京理科大学36名(現役25名)
国際基督教大学3名(現役2名)
学習院大学17名(現役12名)
明治大学68名(現役49名)
青山学院大学14名(現役11名)
立教大学28名(現役24名)
中央大学29名(現役23名)
法政大学59名(現役34名)など

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