四谷進学会による宝仙学園中学校高等学校-学校インタビューです。

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注目校インタビュー

宝仙学園 中学校・高等学校

宝仙学園中学校高等学校-学校インタビュー

四谷進学会プロ家庭教師センター(以下、四谷):今回は、宝仙学園中学校高等学校で校長を務めていらっしゃる富士先生と、入試広報部の石黒先生にお話しを伺います。どうぞよろしくお願いいたします。

富士校長・石黒先生:よろしくお願いします。

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四谷:学校の教育への理念や教育への思いからお伺いできますでしょうか。

富士校長:それでは、まず特徴でもある「理数インター」という学校名からお話させて頂きます。本校は今から10年前に設立したのですが、この名前は21世紀のグローバルスタンダードを意識してつけたのです。理数的思考力に基づくコミュニケーション力、プレゼンテーション力を身につけることができれば、社会の第一線で活躍できるという考えのもと、教育を行っています。単純な理系の学校ではありませんが、やはり算数が大好きだとか、理科の実験が大好きだという生徒は多いです。この「理数インター」という名前で意欲が高まるのであれば、それは大事なことだと思っています。ただし、理系であれ、文系であれ、それこそ芸術系であれ、理数的思考(ロジカルシンキング)とそれに基づくコミュニケーション力、プレゼンテーション力はこれからの時代に必須であると保護者には伝えています。近年、2020年の大学入試改革の方向性などを文科省が出していますが、それ以前に思考力・論述力、情報収集力や編集力を新しい重要コンセプトとして意識しているからこそ、学校の名前にしたのです。大学入試改革の方向性が出たから、にわか作りでつけた名前ではなく、本校が考えていたことが、社会的に一般化してきたという印象を受けます。

四谷: それでは、具体的に理数的な思考力を養うための具体的な取り組みなどもお伺いできますでしょうか。

富士校長:まず開設以来、ずっと続けている行事があげられます。それは5年生(高校2年生)の時に行くサンフランシスコ研修旅行です。その研修旅行のメインイベントが、スタンフォード大学での英語によるプレゼンテーションです。研修旅行なので、基本的に全員がやらなければならないというルールのもと取り組んでいます。さらに英語でプレゼンをして、質問に対しても英語で答えるというルールです。これは、1期生以来ずっとやっていますが、自分の意見を人に分かりやすいように説明するということ、しかも英語でこれを全員がやるということに意義があります。自分の意見をしっかり持ち、かつそれを英語に訳し、パワーポイントに起こし、説明できるようにするというのが、学校の一つのテーマであり、目標にもなっています。

また、今年度の中学1年生から新しい教科として、「理数インター」をスタートしました。新たに作ったICTルームという部屋で、タブレット端末を1人1台ずつ渡し、そこでICT教育、アクティブラーニングといった答えのない学びをするという目的で取り組んでいます。この教科を実践したのも、5年生次に行うプレゼンテーションの精度を上げたい、そして意欲的に好奇心を磨く場を授業の中で作りたいという目的もあります。この辺りは、10年目を迎えて、より一層、本校のコンセプトを具現化できるようになったといえます。つまり、通常授業からプレゼンやグループワークを通して、アクティブラーニングしていくという授業を導入したということです。

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四谷:教科「理数インター」の具体的な授業内容としては、いかがでしょうか。

石黒先生:基本的には、答えがないものを一生懸命考えて、みんなで発表できるようにしています。一つのものを皆で想像しながら作るということからスタートしたり、皆で協力して、一つのものを作り上げるということもしています。つまり、グループワークを通したアクティブラーニングの授業です。

富士校長:人の意見を傾聴し、かつ自分の意見を論理的に語り、それをお互いに共有しあうということが大事だと考えています。こういう作業を通して、確かな信頼関係と、論理性が磨かれていくのです。週1回の授業ではありますが、生徒たちは本当に楽しく授業を受けています。今年度から始まった教科で、中1からのスタートで、中3まで継続していくというプランです。自ら進んで、楽しく取り組める授業なので、間違いなく成果が上がるであろうと確信しています。高2のサンフランシスコ研修につなげられることが目標といえます。この力は、大学受験だけでなく、社会に出てからも必要な力です。社会に出てからも、自信を持って、プレゼンテーションができるようになるということが大事です。先ほども話した通り、全員が必ずプレゼンテーションするという設定になっていますので、この研修を終えて、もっと英語を勉強しておけば良かったとか、あの質問にはこう答えるべきだったなどの様々な反省が出てきます。まさに、そこが一番の狙いでもあります。失敗をして、そこから自分で課題を見つけられるかが重要です。その舞台を、スタンフォード大学という大学ランキングでも上位に入る大学でできるというのは、貴重な体験です。そこまでの準備も大変ではあるが、そこを乗り越えた時に大きな成長が見て取れます。

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四谷:プレゼンテーション能力だけでなく、英語力も重要ですね。

富士校長:そうです。英語力という点に関して言えば、英語によるプレゼンテーションコンテストを中学1年次から実施しています。このように人前で、英語で発表するという機会を行事化しているのは、本校の特徴です。その集大成として、サンフランシスコ研修に繋がっているのです。私立ですので、英語の授業時間はもちろん多いですが、なかでも英語を使うということに意識をおいています。結果としては、それが大学受験の力を蓄えることになると考えているからです。

本校の中学英語は4技能の中では、特に「聞く」「話す」というところに力を入れて展開しています。海外留学や、海外大学への進学というニーズもあるので、その道にも進めるように授業を行っています。英検以外の様々な資格試験など、色々なことにチャレンジさせていきたいので、「読む」「書く」というオーソドックスな英語教育だけでなく、積極的に「聞く」「話す」ということに時間を割くようにしています。音声教材を利用するなど、生徒にも聞かせる・話させるということを意識しています。その中で、英語が楽しいということを意識させるように授業を工夫しています。やはり、何事も楽しいと思わないと伸びません。楽しいから本気で取り組んでみたいと思わせたいというのが、本校の考えです。

四谷:指導の上で、先生方が意識されていることはありますか?

富士校長:中学生は、発達段階に応じた適切な指導・支援が必要です。まず学校が楽しいと思ってもらう必要があると考えています。そのためには、部活や行事も大事ですが、それ以上に授業そのものが楽しいと思えることが大切です。特に教科「理数インター」や英語については、楽しいから学びたいと感じてほしいです。しかし、ただ楽しいだけでは足りませんので、基礎力も意識しています。基礎が身についていないと、高校に進学してからが大変ですので、本校では授業時間は多めに設定しています。特に英語・数学は毎日、宿題を課しています。楽しいと思ってもらえるような授業をするのに意識を置きながらも、必要な基礎を鍛えていく視点も大切だと感じています。成長段階に応じて、指導から支援になるようにということも心掛けています。生徒のモチベーションを、いかにサポートしていけるかが、指導の本質と捉えています。そのような考えから「進路指導」「生徒指導」ではなく、「進路支援」「生徒支援」と呼び名も変えました。居場所・居心地を見つけてあげるとともに、しっかり鍛えて、自立できるようにサポートしてあげることも重要だと考えています。

四谷: 最後に今後、受験される方へのメッセージをお願い致します。

富士校長:本校は、楽しいという感情や、好奇心を持っている子に集まってほしいと思っています。それをどうやって論理的に追求できるようなるか、どうコミュニケーション、プレゼンテーションに結び付けられるようになるかは、教育次第です。本校は、好奇心さえあれば、そこは伸ばせる自信があります。そこは、本校が多様な入試を導入していることにリンクしています。通常の4科目入試などだけでなく、「リベラルアーツ入試」という日本語リスニングとプレゼンテーションで選抜する形式も導入しています。このプレゼンテーションは、自分がそれまで一生懸命に取り組んだものに対して、堂々とプレゼンテーションしてもらっています。これだけは自信がある、これだけは人に聞いてほしいという思いがある子に、入ってきてほしいという思いで作った入試制度です。本校は、色々な自分の強みを生かせる入試があり、入学したら教科「理数インター」や、「聞く」「話す」を重視した楽しい英語授業も待っていますので、このような授業を展開する本校に興味のあるかをお待ちしています。

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ネイチャープログラム

宝仙学園は理科関係のフィールドの行事が多いのも特色ですが、その中のひとつにネイチャープログラムがあります。この行事は、自然の中で観察・スケッチし、それを調べ、レポートにまとめるという内容です。本校では、検証できないものは、学習にならないという考えを持っています。国立天文台、JAXA、テレビ局など10か所くらいを用意しており、その中から自分たちで選んでいます。行く場所は、各生徒の好奇心で決めさせています。自分で興味を持って、行き先を決めることに意義があり、そうすることで考え方や見え方も違ってくるためです。そのため、同行事は学年ごとではなく、中学2・3年生が学年横断的に行っており、現地集合・現地解散にもしているため、自主的に考えて動くことを学ぶ行事ともなっています。

部活動

部活動の加入率は中学が8割ほどになります。
特色のある部活動としては、パラカヌーです。本校を卒業した生徒からパラリンピックに出場した選手も出ました。その他にも、弓道部は関東大会常連の部活です。中学から弓道部があるのも珍しく、人気もあります。本校では、部活動を最大で週4回までと定めています。週3回7時限授業がありますので、その日は部活動のない日として定めています。学習と部活動をバランスよく、自ら考えてできるように定めているのが特徴といえます。

大学入試結果

☆国公立大学
東京大学 1名

京都大学1名(1名)
東京工業大学 1名
九州大学1名(1名)
千葉大学 1名
筑波大学 3名
電気通信大学 5名(1名)
東京外国語大学 2名(1名)
東京学芸大学 2名(2名)
北海道大学 1名
横浜国立大学 1名
その他 11名(4名)

☆医学部医学科 13名(12名)
信州大学 1名(1名)
日本医科大学 1名

杏林大学1名(1名)
名北里大学 1名(1名)
帝京大学 2名(1名)
その他 7名(7名)

☆私立大学
◎ 早・慶・上智・理・ICU 53名(8名)
早稲田大学 14名(3名)
慶應義塾大学 7名(2名)
上智大学 7名
東京理科大学 24名(3名)
国際基督教大学 1名
◎ MARCH 116名(11名)
明治大学 32名(1名)
青山学院大学 19名
立教大学 18名(2名)
中央大学 10名(1名)
法政大学 34名(7名)
以上合計221名
※( )の中は既卒生  

※信州大1名は国公立・医学部医学科で重複しています。
※他、私立大学 多数合格

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