四谷進学会による南山高等・中学校男子部-学校インタビューです。

四谷進学会では各学校へインタビューを行い、生徒様へ確かな情報提供や進路相談に対応いたします。

注目校インタビュー

南山中学校高等学校男子部

南山高等・中学校男子部-学校インタビュー

四谷進学会プロ家庭教師センター(以下四谷):今回は、南山中学校高等学校男子部(以下南山男子部)の広報部長を務めておられる岡野先生よりお話しを伺います。岡野先生よろしくお願いいたします。

岡野:よろしくお願いします。

四谷:それではまず、南山男子部の概要や校風をお伺いできますか?

岡野:はい。まず学園全体のモットーとしては、「人間の尊厳のために」ということを掲げています。カトリックの修道会が設立した学校で、端的に言えばカトリック精神に基づいた教育ということになりますが、根底にある理念としては、一人一人を大事に、個性を認めて伸ばしていくということです。学園には小学校から大学までありますが、大きな特徴の一つとして、少人数であることが挙げられます。1学年約200名(40名×5クラス)という規模は一般的な高校の約半分ぐらいでしょうか。高校入試では募集しない完全中高一貫校ですので、中学1年次にお預かりした200名のお子さんをそのまま6年間育てていくということになります。このような学校は、この地域では他にないと思います。規模が小さいので、教員と生徒の間でも、生徒同士でも、どんな子がいるか把握できるんですね。より密な関係性が作りやすい状態だと言えます。授業担当の点からも、例えば英語の先生が1学年のA組からE組まで全て担当出来るので、教員が生徒の学力を把握しやすいと言えます。問題を抱えていえる子がいたとして、万が一クラス担任がすぐに気付かなかった場合でも、他の教科担当の先生が気付くという体制が出来ています。教員間でもそういった相談を密におこなっているので、問題が起こりにくいというメリットもあります。

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四谷:生徒と生徒、そして生徒と教員との距離が近いように感じます。

岡野:そうですね。私たちは「南山ファミリー」と呼んでいて、とても家庭的な雰囲気のある学校です。家庭的な雰囲気の中で、伸び伸びとそれぞれが持つ個性を伸ばしていくということが、南山男子部の校風だと言えます。もう一つの特徴として、キリスト教の精神があります。公立の道徳の授業に当たるところに「宗教」という授業があり、神父様が聖書を基に授業をします。もちろんクリスチャンになりなさいということではなく、聖書を題材として人間が生きることはどういうことかをじっくりと考える授業です。まだ素直な時期に、きちんとそういうお話しをすることで、心にすっと落ちるんです。そして学んだことを持ち続けてくれます。子ども達が素直なまま育っていくことが、勉強の面でも生きていて、先生方の指導を素直に受け止めて学んでいます。多くの方々から、南山男子部は心の教育と進学の教育が両立されているとよくお褒め頂くのですが、実はその根っこは一つで、心の教育が根底にあるからこそ、それが色々なところで活きているのだと思っています。

四谷:進学の教育については、具体的な試みはなさっていますか?

岡野:これは一貫教育のメリットの一つですが、中学校の段階から行事を通して少しずつ、一人一人の個性にあったそれぞれの進路を見つけていく方針を採っています。中学1年では「市内探訪」として、名古屋ドームや美術館など、調べたいところを自分でピックアップして電話でお願いするところから始めます。取材の後にはクラスで発表会を行い、プレゼンテーション能力も養います。中学2年では「職業体験」として、経験してみたい職業を1日経験します。これも自分でアポイントを取るところから始めます。まだ中学生なので、物おじせずに行動します。老舗の格式高いお店にアポイントを取るなどして、教員を冷や冷やさせることもありますが(笑)。そして、中学3年になると「福祉体験」があります。お年寄りの施設や体の不自由な施設で、1日お手伝いさせて頂きます。これぐらいの時期からは、実際に働くということに意識を向けて欲しいと考えています。これもキリスト教の考えに基づいていますが、働くということは自分が世の中の役に立ち、そして自らも学ぶことだと思います。他者のために一生懸命働くということを知る場としてこうした施設で働く方々の姿に触れることは、子ども達にとって理解しやすいのではないでしょうか。

四谷:進路指導も基本からしっかり積み重ねられていると感じます。

岡野:はい。時期に応じて、着実に急がず進めています。高校1年になると、今度は社会の第一線で働いている方々に来校して頂き、いろいろなお話しを伺います。医師や銀行員、企業にお勤めの方など様々ですが、具体的なお話しを聞くことで、社会で働くとはどういうことかを学びます。高校2年になると、いよいよ大学進学について具体的に考えていきます。自分の将来進むべき道が決まってきますので、大学の名前で選ぶのではなく何を学ぶか、ですから、「学部」を選ぶことが先に来なければいけないと考えています。そこで、高校2年の「総合講座」では、各大学の様々な学部の方にお越し頂きます。商学部とはどんな学部なのか、理学部とは何を学ぶ学部なのかということを、実際に大学で行われている授業を行って頂くことで、子ども達に分かってもらいます。そして、高校3年で初めて、大学はどこにするかを選びます。子ども達の重要な将来のことですので、進路指導には特にじっくりと時間を掛けています。生徒本人に進みたい道を考えさせて、ここだと思った時に教員が後押しする形です。

四谷:お子さんの将来を本当に親身に考えていらっしゃるのですね。

岡野:そうすることで、ミスマッチも起こりにくくなります。例えば、昨年の慶應義塾大学の合格者は、延べ数でも実数でも7名となっています。これは、複数学部を受けていないことを表しています。つまり、学部で志望大学を選んでいるということですね。子ども本人の意思で、将来を切り拓いていって欲しいです。

四谷:ありがとうございます。最後に、南山男子部を受験する生徒さんに求めることをお伺いできますか。

岡野:中学受験はゴールではなく、中学に入ってからもっともっと力をつけてもらうための一つのハードルです。入学したあとの伸びしろを見たいというのが入試の目的ですが、基礎基本をコツコツと飽きずに、嫌がらずに繰り返しやれるお子さんが伸びしろのある子だと思っています。それが出来る子は中学校に上がってからも継続できますし、確実に伸びていけると思います。本校の入試問題は基礎基本の問題を中心に作られていて、難問奇問やテクニックで差がつくようには作られていません。まずは小学校の教科書をきちんと学習して、是非チャレンジしてきて欲しいです。

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授業のポイント

英語では、中高一貫校向けのハイレベルな教材として知られる「NEW TRESURE」を使用し、「基本の型」を重視した授業が行われます。「音を聞いて声に出す」「手が覚えるまで書く」「文法を守る」「英語に触れる機会を増やす」といった点をポイントにしています。数学では、こちらも中高一貫校でよく使用されている「体系数学」をメイン教材として授業が行われています。論理的思考力を高めることを目的とし、基礎の復習、積み重ねを重視しています。国語でも基礎を重視した授業が進められています。中1では口語文法、中2では文語文法を1年間掛けて行うなど、中高一貫校ならではの体系的な学習を行います。「表現」の時間では、読書指導を本格的に行うことで、「話すこと」「書くこと」をうまく表現できるよう学習します。地理と歴史の融合科目として「世界」があります。「世界」は地域ごとに区切った歴史を学んだり、現代の各地域での様々な問題点を議論します。

海外研修旅行

オーストラリア海外研修旅行では、高校1年生の希望者約30名を対象に、約3週間のホームステイを行います。英語力、そして広い視野や国際感覚を身につけることを目標として例年行われている行事です。南山男子部と親交のある現地校がいくつかあり、その学校に在籍している生徒(バディ)の家族がホストファミリーとなるため、安心感が高いことが大きな特徴です。バディと一緒に通学し、時にはバディのクラスで一緒に授業を受けるなど、一般的なホームステイでは得られない体験ができます。

イタリア・キリスト教文化研修旅行は、高校1・2年生の希望者約40名を対象とした、8日間のイタリア研修旅行です。感性が豊かな高校生の時期に、本物を見てこようという目的のもとで、国際的視野の育成、キリスト教精神の理解、異文化理解に努めるという意図があります。例年、12月23日から12月30日で旅程が組まれ、ローマ、フィレンツェ、ミラノ、ヴァチカン市国などを周ります。本場でのクリスマスのミサに参加したり、格式のある教会やピサの斜塔などを研修します。高校生という時期に、世界中の教科書に載っているようなキリスト教の芸術作品に触れることで、その後の人間観にも少なからず影響を与えると言えるでしょう。

大学進学実績

南山男子部は、学年あたりの生徒数が少ないため、合格者の合計は他校と比較するとあまり目立ちません。学校方針としても、生徒本人の将来を最優先にするため、学部からの進路選択を勧めているため、合格者数は低くなりがちです。しかし、難関大学に進学している割合は非常に高いと言えます。合格者の延べ人数を公表する学校も多い中で、南山男子部は、実際の進学者数まで公表するなど、学校の誠実さを表していると言えます。同一学園である南山大学への学園内推薦制度があり、南山大学へ入学するには最も有利な条件で進学出来ると言われています。ただ、例年約50名の進学枠を用意されているにも関わらず、利用者は全体の約半数にとどまっています。生徒主体の進路選択と、難関大学合格力がここにも表れていると言えます。

※2015年度主要大学合格状況
〇国公立大学 合計74名(うち理系は50名)
東京大学1名
一橋大学2名
名古屋大学9名
大阪大学1名
北海道大学2名
九州大学2名
神戸大学2名など

〇医歯薬獣医学部 合計54名
医学部医学科9名
薬学部薬学科28名
歯学部9名
獣医学部8名

〇難関私立大学
早稲田大学27名
慶應義塾大学7名
上智大学4名
東京理科大学35名
南山大学59名など

学校説明会

1、秋の学校説明会
日時:10月31日(土)10:00~12:00(9:30会場)
会場:南山学園講堂
内容:
・南山教育(心の教育、学習指導・進路指導、生活指導)
・過去の入試状況(倍率・志願者数推移、合格最低点、各科目の合格平均点)
・南山の学校生活の紹介
・その他(体験授業のご案内等)

2、5年生対象 体験授業
日時:11月15日(日)午前の部(9:00~11:30) 午後の部(13:00~15:30)
会場:南山学園講堂→南山男子部の校舎に移動
内容:
・歓迎セレモニー
・体験授業(30分授業×3科目)
対象:小学5年生(6年生も可)男子児童(保護者同伴可)

新校舎について

2017年度の完成に向けて、新校舎の建築工事が進められています。2016年春には2棟が、2017年に最後の1棟が建てられ、完成する予定です。既存の聖堂は継続して利用され、新校舎のシンボルとして再生します。また、新校舎完成により、ライネルス記念館、学園講堂、小学校校舎との景観を図ります。シンボルとなる聖堂と呼応する緑豊かな景観は、地域の新しいランドマークとなりそうです。

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