広尾学園中学校高等学校

広尾学園-学校インタビュー

四谷プロ家庭教師センター(以下、四谷):今回は、広尾学園中学校高等学校に来ています。実際に校内を周り、授業風景を見せて頂きながら、お話しをお伺い出来るとのことです。ご案内とインタビューは教務開発部統括部長を務めておられる金子先生から伺います。よろしくお願いいたします。

金子:よろしくお願いします。

四谷:こちらはインターナショナルコースの授業ですね。どのようなコースなんでしょうか?

金子:インターナショナルコースは、AG(アドバンストグループ)とSG(スタンダードグループ)の2つがあり、20名ずつの合計40名で1つのクラスとなっています。AGは主に帰国子女等の既に英語力がある生徒で、SGは英語力をゼロから身に着けていく生徒です。元々の英語力が違うので、AGとSGが一緒の授業もあれば、別々の授業もあります。インターは人気が上がってきていて、元々1クラスでしたが今は2クラスの合計80名で構成されています。

インター英文学授業

四谷:生徒さんからの質問の数がすごいですね。一方的でなく、先生と生徒さんが一体になっているように感じます。

金子:もちろん様々な授業がありますが、ただ教科書通りに教えるのではありません。受け身ではこうはならないと思います。

四谷:理科も英語による授業が行われているんですね。

金子:AGは専任の外国人教師が、それぞれの専門教科を英語で指導しています。英語の授業時間を増やすことと、実際の英語力を身に着けることとは発想が全く違います。本当の意味での英語力をつけることが必要だと考えています。

四谷:MacBookを使っている生徒さんがいますが、全ての授業で利用しているのですか?

金子:授業の中で使うことはもちろんありますが、絶対使わないといけないわけではありません。必要だから使っているという感じです。特にインターの場合はごく自然に使っていますね。

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四谷:これは医進・サイエンスコースの授業ですか?まるで大学の授業のように感じます。

金子:そのレベルの授業と思って頂いて良いと思います。これまで医進・サイエンスコースのスタートは高校からだったのですが、非常に高い評価を外部からも受けるようになり、今年から中学1年からスタートするクラスをつくりました。

四谷:医進・サイエンスでも英語を使う必要があるんですね。

金子:医進・サイエンスでは研究活動を授業外で行うのですが、世界中の研究の中で、まだ誰もやったことのないことをテーマに選びます。ここから先はまだ誰も手をつけていないというものを見つけるため、英文で書かれたいろいろな論文にも触れる必要もあります。高校2年からは医学部志望の生徒とサイエンス系志望の生徒に分かれます。

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四谷:将来の目標を決める時期もスピーディーですね。

金子:そうですね。その分、高校までの段階で大学に入るまでに本当に意味での下地を作ることが出来ます。大学側からもここまで下地が出来ている高校生は見たことがないと驚かれることもしばしばです。

四谷:実験器具など、研究環境も整っていますね。

金子:全ての生徒達が使うことの出来る研究道具です。研究に必要なものをここ数年で全て揃えました。

四谷:教室も多彩ですね。小さい教室もあれば大きな教室もあって、上手にスペースを使っていると感じます。

金子:新校舎を作るにあたり、立派なパソコンルームなどを作る気は初めからありませんでした。良い授業を実現するにはどうするかを考えた結果です。数年前まではただの空間があっただけでしたが、教室の枠をどう埋めるかは教員次第ということでここまで作ってきました。まだまだこれからですが、本当に教員がよく頑張ったなと驚いています。

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四谷:授業の様子をご案内頂きまして、ありがとうございました。ここからは会議室に戻ってお話しを伺います。広尾学園さんはICT活用や英語力など特徴が多いですが、一番印象に残ったのは生徒さんが授業に主体的に向かい、楽しそうに参加していることでした。

金子:共学化した後、学校全体としてありとあらゆる試みをしてきました。やるべきだと分かっていても行動に移すことが出来ないこともあるかも知れません。しかし、広尾学園は一番最初にICTをやりました。生徒の将来を優先してチャレンジしようと言えば、誰も反論は出来ません。教師の都合ではなく、生徒に対して何をすべきかという視点に変わったことが、学校の雰囲気を大きく変えたのではないかと思います。

四谷:実際に授業を目の当たりすると、生徒さんの学びたい意欲があふれているように感じます。

金子:欧米のトップクラスの学校では、能動的に、自分から学びたいという姿勢があります。ようやくそのレベルに追いついて来ていると実感しています。イギリスやアメリカの学校には、上位数%にしっかりとしたリーダー層(リーダーを育てる学校)があります。日本の場合にはリーダー層がなく、あるのは進学校だけです。進学校を卒業して東大等の難関大学に何人合格させるかをゴールに置く、という仕組みが出来上がってしまっているのです。リーダー層を作るということは特権階級を作るということではなく、サイエンスならサイエンス、国際なら国際という分野の中で、本当の意味で実力のある、社会に貢献出来る人間をリーダーとして育てるということです。日本もそういう学校を作っていく必要があると思います。

四谷:広尾学園さんを志望しているご家庭が多い理由が分かった気がします。

金子:このような発想への期待感は非常に強いのではないかと感じています。共学化した当初は説明会に来てくれるのか不安だったこともありましたが、進学実績が少ない状況でも、非常にたくさんの方々が来校してくれました。広尾学園は、とにかく生徒に何が必要かを徹底的に追及する学校です。医進・サイエンスコースとインターナショナルコースには、それぞれコースマネージャーがいます。いずれも30代半ばとまだ若いですが、今までの教育ではだめなんだという問題意識が強く、教育を進化させるために本当によく引っ張ってくれています。そして、これからの学校はICT活用をベースとして、教育活動を高度化していかなければ生き残れません。あくまでもICTは道具であり、どう有効活用するかが重要なのです。その発想がなければ、ただICTを導入するだけで終わってしまいます。

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四谷:伸びる学校とそうでない学校との差が開いていくように思います。

金子:そうですね、ものすごい差がつくと思います。情報難民という言葉がありますが、情報化社会が加速することによって、価値のない情報の割合がこれまで以上に増えることが予想されます。その中で本当に価値のある情報を捕まえられる人、それを本当の意味で活用出来る人だけが、世の中に対応出来ると言えます。それ以外の人は情報難民になってしまう。私達教員もその危険性と隣り合わせと言えますが(笑)

四谷:学校教育とその先の社会とが直結していると感じます。

金子:そういった意味では、本校はキャリア教育でもいろいろなことをやっています。多岐に渡る講座で学年関係なく受けることができます。本物に早い段階で出会わせてあげたいという意図があります。これまでにグーグルのシュミット会長や、元アップル日本法人代表の前刀氏など、スケールが違う人達のお話しを聞ける良い機会がありました。シュミット会長は東大でも京大でも講演したことがなく、日本の教育機関では本校だけに来てくれました。他にも「病理診断講座」では、日本病理学会の医師の皆さんがバックアップして下さり、切り取った患部を分析してどう治療していくかを本番と同じように体験させて頂きました。医療を目指す生徒には貴重な体験になります。

四谷:理想的な教育だと感じます。

金子:まだまだやるべきことはたくさんあります。今新たに作っているデータベースがあります。調べものをするときにウィキペディアや検索エンジンばかりに頼るのではなく、より信頼性の高い情報から調べることを目的としています。学校の図書館を拡大しようとしても、場所は限られていますし費用的な問題もあって、大学図書館に敵うはずもありません。しかし幸いなことに、すぐ近所に国内2番目の蔵書を誇る都立中央図書館があります。これをクリックすると何階のどこに蔵書されているかが全て出てきます。ただインターネットから上辺だけの情報を集めるのではなく、実際に手にして、調べて、読んで、考えるということをやらないと本物のプレゼンは出来ません。このような環境を整えると、生徒は私達の想像以上の活躍をし始めます。私達教員の想像を遥かに超えて、自分で考えて自分の道を拓いていきます。それが私達の願いでもあるのです。

授業のポイント

☆本科コース
国公立大学、難関私立大学を目指し、先取り学習で効率よく学力を伸ばします。1~2学年で中学主要科目を修了、3~5学年の段階で高校主要科目の修了を目指します。特に1~4学年では視野を広げるためのキャリア教育、本格的な「読む力」と「書く力」を早い段階から鍛えあげるための探究論文活動に取り組みます。

☆医進・サイエンスコース
医系・理系分野に対する興味・関心を引き出し、内発的な動機を軸にした本質的な学びを展開します。中高大・産学連携により「本物」のキャリア観を培いつつ、本格的な研究活動で未知なる事象にアプローチするための手法を学び、医師・研究者たるマインドの確立を目指します。

☆インターナショナルコース
基本的な授業をすべて英語で行うアドバンストグループ(AG)と、基礎から英語力を伸ばすスタンダードグループ(SG)の2つを設置しています。必要単位を履修して取得すれば、日本の中学校・高等学校の卒業資格が得られます。帰国子女受け入れ指定校としての伝統をもとに、英語のアドバンテージを生かして国内外の難関大学への進学を目指します。

ICT環境・けやき祭プレゼンテーション

他校に先駆けて開始されたICT活用への評価は高く、この数年で多くの教育機関や行政、企業に影響を与えるだけでなく、米国、アジア、スウェーデンなど海外からの視察も入っています。生徒一人ひとりが自分の情報機器を持って主体的な学びの姿勢で学園生活を送るBYOD(Bring Your Own Device)体制を基とし、コースごとの情報機器を活用して、各コースの教育活動の特色を最大限に活かせる環境を目指しています。

けやき祭では、生徒一人ひとりが観客を前にプレゼンテーションを行います。全員が行うことが大きな特徴と言えます。生徒が自分のテーマを設定し、調べた内容をタブレットやノートパソコンを使って堂々とプレゼンテーションします。けやき祭は、部活動や委員会の発表、研究活動の成果報告など一年の最大の行事になります。

キャリア教育・中高大連携プログラム

多彩な特別講演会やサイエンス講座、司法講座や年に一度の広学スーパーアカデミアなど、中学1年の段階から年間を通じてたくさんの出会いが経験できるプログラムとなっており、その内容は年々進化を遂げています。「本物」との出会いをテーマに、各分野のトップレベルで活躍する人物や最高レベルの研究と出会うことを目的としています。

※プログラムの例
・特別講演会
・難関大学キャンパスツアー
・ロボットプログラミング講座
・つくばサイエンスツアー
・宇宙天文合宿
・DNA鑑定講座
・司法裁判講座
・All English 実験講座など

大学合格実績

グラフは、過去5年間の大学合格者の推移です。5年前と比較すると、国公立大学は約7倍、早慶上理は約25倍、GMARCHは約16倍と、驚くほどの伸びを見せており、大学合格実績においても、ひときわ目立つ存在に成長しています。医進・サイエンスコースの中学段階からの設置や、インターナショナルコースの生徒数増加など、今後のさらなる活躍が期待されます。

※2015年度の実績

国公立大学29名

医学部医学科6名

早稲田大学54名

慶應義塾大学13名

上智大学45名

国際基督教大学2名

東京理科大学40名

明治大学66名

青山学院大学31名

立教大学35名

中央大学36名

法政大学45名

学習院大学11名など

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