キャリア・パスポート|四谷進学会「いま話題の教育ワード」です

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キャリア・パスポート

2020年06月15日

〇「キャリア・パスポート」とは
文科省が提言した、生徒自身が成長を自己評価するものです。小学校から高校までの特別活動の学級活動やホームルーム活動を中心として、自らの学習状況やキャリア形成を見通したり、振り返りをして自己評価をします。教科学習・教科外活動・学校外の活動の3つの視点で、活動を記録しながら振り返りをし、蓄積する教材として導入されました。

・教科外活動の例
学校行事・生徒会活動・クラブ活動・部活動など
・学校外の活動
家庭内での取組・ボランティア等の地域活動・習い事など

〇「キャリア・パスポート」の様式
文科省は「キャリア・パスポート」の様式を例示していますが、これをそのまま使用するのではなく、各地域・学校に応じて、柔軟にカスタマイズすることを推奨しています。例えば、一年間の振り返りシートには、授業・行事・部活動等で心に残っていることや、自分が成長できたことなどをまとめ、将来の目標とそれに向けた具体策が記入できるようになっています。小学校入学から高校卒業まで、学年や校種を越えて引き継がれるため、以下の形式が基本となっています。
・各シートはA4判(両面での使用可能)に統一
・各学年での蓄積は数ページとする(5枚以内)

〇「キャリア・パスポート」の狙い
日常における日記や作文などをそのまま蓄積することではなく、生徒自らが「キャリア・パスポート」を作成することにより、入学から卒業までの中・長期的な振り返りと、将来への展望や見通しができることに意義があります。
また、「キャリア・パスポート」の記述や、自己評価の指導は、学校の先生が対話的に関わりながら進められます。用紙には「他者からのメッセージ」欄があり、生徒の成長を促すことができる指導の工夫が施されています。一人一人の目標を応援し、個性を伸ばす指導へとつなげながら、学校や家庭及び地域における学びを、自己のキャリア形成に生かしていくことが目的です。

いかがでしたでしょうか。「キャリア・パスポート」は記入すること自体が目的ではなく、児童生徒を成長させるための手段です。主体的に学ぶ力を育み、自己実現につなぐものですので、後から見返した時にパスポートとして、自分の人生の履歴をしっかりと持ちながら歩んでいくことができます。見通しを立てて、行動に移し、その行動に対して振り返りをするという流れを習慣化していくことが大切です。

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