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高校の授業料無償化について

2018年05月15日

■高等学校等就学支援金制度の概要
2010年から国内で実施され、2014年4月からは「高等学校等就学支援金制度」と名前が変わりました。国公立高校、私立高校にかかわらず、年収910万円程度未満の世帯に対して、就学支援金を支給するという制度です。あくまで世帯収入なので、共働きの場合には、夫婦の合算で見られることになります。
就学支援金の支給限度額は、全日制の場合には月額9900円。定時制高校は月額2700円。私立定時制や通信制は月額9900円までとなります。

また、市区町村民税所得割額により、支援金額が下記のように異なります。

※目安年収
①910万円未満 最大11万8800円
②590万円未満 最大17万8200円(①の1.5倍)
③350万円未満 最大23万7600円(②の2倍)
④250万円未満 最大29万7000円(③の2.5倍)

■申請・受け取りの仕組み
気を付けなければいけない点は、必ず申請しなければ支援は受けられません。入学した高校にて申請書が配布されるので、それにて申請すれば支援が受けられます。
支援金は、支援金であることを明確にするために、学生や保護者に直接支払われるのではなく、学校側が国から受け取り、学校側が授業料から差し引く形となります。

■私立高校の無償化
現在のところ、私立高校に在籍の場合でも月額9900円(年額118800円)は支援されますが、この金額を超える分については、自己負担となっています。この自己負担分についても実質無償化にすべきという案が議論されています。全国的にはまだ議論の段階ですが、東京都では、2017年度より約3割の私立高校生を対象に、実質無償化が開始されました。目安となる世帯年収は760万円未満で、国と都の助成金の合計で、最大44万9000円の支援金が出ることになります。なお、他県から東京都の高校に通った場合には支援金は出ず、あくまで東京都在住であることが条件となります。

■東京都の高校入試への影響
東京都の私立高校の実質無償化の開始により、都立の偏差値下位層の倍率が低下しました。これまで、私立は授業料が高いために都立第一志望だった層としては、金銭面での差が縮まったためだと考えられます。逆に、併願優遇により私立を滑り止めによって抑えられている上位層は、実力よりも高い都立高校にチャレンジしたため、偏差値上位層の都立高校は難化しました。全体として、都立高校志望者は2.67%減少し、近年では稀にみる大幅な減少となっています。



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