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高等学校基礎学力テスト

2017年05月15日

○「高等学校基礎学力テスト」の導入背景と目的
高校への進学率上昇を背景に、学校ごとに多様な入試・選抜方法がとられ、様々な生徒がいるなかでそれに対応するように、学科や教育課程の多様化が進んでいる一方で、基礎学力の低い生徒が増加し、さらに大学入試の機能も低下してきている。受験者が集まる競争率の高い一部の大学・学部がある一方で、私立大学の約4割は定員割れとなり、に二極化が進んでいる。こういったことを改善するために、必要な知識・技能を保つために「共通性」を重視した学力テストを行うことで、高校生の基礎学力や学習意欲の向上を図る。

○受験対象
・高校生
・高専生(高等専修学校の生徒)
・既卒生
・その他、生涯学習を目的とした受験生

○教科・科目
・対象教科は、国語、地理歴史、公民、数学、理科、英語となるが、平成31年度は、試行段階として、対象教科を国語、数学、英語とする。
・対象科目としては原則、「国語総合」「数学Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅰ」が上限となり、中学内容も一部含まれる。
・次期学習指導要領が実施にあたり、地理歴史、公民、理科の追加導入を検討する
・保険体育、家庭、芸術、情報、職業に関する各教科について、ペーパーテストのみによる評価がしにくいため、今後検討していく。
・一部の教科や科目だけを選択して受験することも可能。

○問題の内容、難易度
・「学力の3要素(① 知識・技能、②思考力・判断力・表現力、③主体的に学習に取り組む態度)のうち、「①知識・技能」を中心に、「②思考力・判断力・表現力」も取り入れた出題となる
・条件を導き出す力をみる問題、解答を導く過程をみる問題、解答を導く過程の間違いを修正させる問題
・③主体的に学習に取り組む態度については、ペーパーテストでは判断しにくいため、日々の学校生活の記録を通じた評価もする
・テストについて、部分的に、電卓や辞書の使用を認める場合がある
・基礎学力の定着を測定することも目的とした難易度レベル(中学内容も含む)
・学習指導要領をベースとした難易度とする
・生徒の多様性を踏まえた出題となる

○出題や解答の方法
・選択式の問題であっても、正答が一つでない場合や、思考過程を評価するような方式も導入する
・記述式の問題を導入する(導入当初は短文記述式を一部試行)。次期指導要領に合わせて、長文も検討する
・英語は4技能(聞く・話す・読む・書く)を図るための問題を重視する

○成績評価の方法
・IRT(項目反応理論・・・学力を数値化する測定理論)の導入を検討
・CBT(紙でなくコンピュータ利用によるテスト)の導入を検討
・絶対評価による評価を行い、順位は算出しない

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