受験お役立ちコラム
インターナショナルスクール卒業後の進路
近年、社会情勢は国際化の流れが進んでおり、教育業界においても、グローバル化社会への対応ができる人材を育てることに、多くの関心が向けられています。そこで注目を浴びているのがインターナショナルスクールです。様々なメリットがあるインターナショナルスクールですが、その特殊性もあり、卒業後の進路をご心配されている親御様も多いと思います。そのため今回は、日本のインターナショナルスクールに通う生徒の卒業後の進路について、説明していきたいと思います。
■卒業後の進路について
インターナショナルスクールの卒業後の進路としては、大きく3つに分けられます。
1. 海外の大学への進学
2. 国内の英語で授業が行われる大学への進学
3. 通常の大学への進学
海外の大学への進学を選ぶ生徒も多いようですが、国内での進学を選ぶ生徒も一定数いるようです。ただし、インターナショナルスクールは学校教育法に定められている教育機関(通称:一条校)ではありませんので、日本の学校に進学する場合には、いくつか気を付けなければならないことがあります。
※一条校とは、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、大学(大学院や短期大学も含む)、高等専門学校、特別支援学校のこと。学校教育法の第一条で定められた学校。
■国内進学での問題点
インターナショナルスクールから国内の大学への進学では、多くの場合、高卒資格が取れないことが問題になります。インターナショナルスクールは、上記の一条校に含まれない各種学校という分類になりますので、法律で規定されている就学義務を果たしていない扱いになってしまうのです。そのため、インターナショナルスクールから国内の一条校に進学するためには、高卒認定試験を受ける必要があります。
■今後の動向
インターナショナルスクールの中でも、文部科学省から高等学校相当として指定された学校や、国際的な評価団体(WASC、CIC、ACSI)の認定を受けた教育施設で、12年の過程を終了して18歳に達していれば、大学への入学資格を得ることができます。また、近年では、インターナショナルスクールの卒業生に、大学受験資格を認めるべきだという流れも出てきており、柔軟に受け入れを実施している大学も出てきています。活発に議論が交わされている分野であるため、今後の動向に注目が集まります。
※インターナショナルスクールとは、国内に住んでいる外国籍の生徒のため、国際的な教育を行っている学校です。日本の場合、英語で授業が行われている学校がほとんどであり、外国籍の生徒の他にも、帰国子女の生徒なども多く通っています。近年は国際化が進む社会情勢を意識して、国際的な視点やバイリンガル教育のため、日本人の生徒が通うケースも増えてきています。