受験お役立ちコラム
模試の選び方 ~首都圏中学受験~
受験とは、他の受験生と競い合い、合格を勝ち取るという目的の上で成り立っています。その中で、模擬試験は全体の中で自分がどの位置にいて、志望校合格までにどれぐらいの距離があるかを測るための、重要な手段です。
しかし、志望校のレベルや問題傾向によって、適切な模試を受けなければ、多くの効果は得られません。
今回は、首都圏の私立中学受験における模試を選択する上で、その方法をお伝えします。
1、4つの模試の比較
模試を比較する上で、重要なことは、以下の3点です。
1、母集団の数
2、母集団のレベル
3、出題傾向
この3点に注意し、各模試の特徴を見ていきます。
○SAPIX「合格力判定サピックスオープン」
規模:約5000名
日程:9月~12月の毎月1回(全4回)※四谷大塚合不合判定テストとほぼ同じ日程
適性:難関校を目指す生徒向け
特徴:難関中学を目指す生徒にとっては、本番に近いシミュレーションとなる。受験生の多くが、レベルの高いサピックス生であるため、全体として偏差値は低めに出る傾向が強い。
○四谷大塚「合不合判定テスト」
規模:約2万人
日程:4月・7月・9月・10月・11月・12月の毎月1回(全6回)
適性:中堅~難関校を目指す生徒向け
特徴:中学受験において、受験者数ナンバー1を誇る模試。母集団が大きいため、偏差値の正確性が高いことで定評がある。母体塾のある模試にも関わらず、四谷大塚生だけでなく幅広い受験生が受けていることが、データの正確性の高さを裏付けている。上位校以上を志望校とする場合、問題の難易度のバランスが取れており、入試本番を意識したリハーサルとなる。下位校については、合格判定を行っていない学校もある。
〇日能研「合格判定テスト」
規模:約1万5千人
日程:9月、10月、11月、12月初め、12月末(全5回)
適性:中堅~難関校を目指す生徒向け
特徴:日本最大級の受験者数で、信頼性が高い。入試・学校情報量も豊富で、志望校や併願校を決める上で参考になる。受験生の多くは日能研生だと言われている。テスト結果は翌日にwebサイトにアップされ、すぐにフィードバックが得られるため、解き直しを行ったり、志望校を検討する上での利便性が高い。
〇首都圏模試「統一合判」
規模:約1万3千人
日程:4月、7月、9月、10月、11月、12月(全6回)
適性:中堅~下位校を目指す生徒向け
特徴:塾の母体がないため、様々な生徒が受験する模試。他の模試が全国規模であることをふまえると、首都圏の模試としては、実質的に最大規模と言って良い。特に中堅校を志望校としている生徒にとって、正確なデータを得られ易いため、受験勉強の開始が遅い生徒や、2科受験をする生徒には特におススメ。他の模試に比べて難易度が易しく、標準レベルの問題をミスなく得点することを目的とする受験生に役立つ模試。四谷大塚、日能研と比較すると、偏差値が4~6程度高めに出る。
2、色んな模試を受けた方が良い?
模試を受ける目的は、合格判定の目安、併願校の選択、弱点の洗い出しなどが挙げられます。その目的を達成するために、受けるべき最適な模試があるはずです。色んな模試を何度も受けるより、一つに絞り、その模試で結果を分析して、受験の参考にすることが大切です。しかし、模試はあくまでも多くの受験生向けに作られている試験です。志望校で合格するためには、志望校の過去問で合格点を取ることの方が重要なので、模試の結果で一喜一憂しないよう注意が必要です。
3、どのタイミングで模試を受け始める?
受験生の状況によりますが、出来る限り早めに受けることが肝心です。それがまず指標になり、2回目の模試が目標となります。模試を受けるタイミングを遅らせる理由として、一つにはモチベーションの低下が挙げられます。全く偏差値が出ないと、学習意欲を削ぐことにもなりかねません。そうならないよう、事前に解けなくて当然であることを伝えるなどのフォローが必要です。
模試を受ける会場は、行きたい志望校で受けられることもあり、予行演習としては最適です。入試の雰囲気を味わう上でも、数多く試験慣れしておくことが重要です。
模試の特徴について、お分かり頂けましたでしょうか?
模試は受験の方針を左右する重要な指標となりますので、適切な選択は欠かせません。
四谷進学会プロ家庭教師センターなら、生徒様の現状分析と目標に見合う、適切な模試選択も可能ですので、お気軽に弊社フリーダイヤル(0120-958-889)までご連絡くださいませ。
無料の資料請求も受け付けております。